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高血圧と糖尿病の関係性とは

糖尿病、高血圧の二つは特に生活習慣病の典型として名高いものです。
それぞれ別の病態であり、別の症状を持つ疾患ですが糖尿病を患っている患者さんは続発的に高血圧を発症する場合がある非常に関係が深い疾患でもあるのです。
そのため、高血圧の合併に備え糖尿病患者さんは血糖のモニタリング以外にも血圧についても管理する必要があります。

まず、糖尿病とはどのような疾患であるか、ということを把握することで高血圧の発症メカニズムに関しては理解がしやすいでしょう。
糖尿病は自己免疫疾患や感染で膵臓のインスリン分泌機能が破壊されるI型と、インスリンが効かなくなる生活習慣病として知られるII型の2種類があります。
どちらにも共通して言えることはインスリンの働きによって血糖をエネルギーとして消費するメカニズムが破綻する、ということです。
血糖がエネルギーとして使えなくなった以上、全身の細胞は糖の代わりのエネルギーとして別のエネルギー源を探さなくてはなりません。
それが多くの場合、脂肪です。

糖をエネルギー源として活用できなくなった細胞は脂肪をエネルギー源として活用するようになります。
近隣の脂肪組織のみならず、末梢の脂肪組織からも血流にエネルギー源である脂肪を流しますので、糖尿病の患者さんの中には高脂血症を併発している患者さんは一定数います。
この高脂血症が持続した場合、使いきれずに末梢に余って漂っている脂肪の一部が血管壁に沈着します。
すると、血管壁は異物に対して炎症反応を引き起こし、擦り傷のあとのひきつれのように硬い繊維質に置換されていきます。
こうして動脈硬化が引き起こされるのです。

動脈硬化、と聞けば血管系の病気だということは自明でしょう。
かつて血圧の変化に柔軟に対応できるゴムホースのようだった動脈は硬い塩ビパイプのようになります。
一過性に血圧が上がっても、血管を広げて血圧が上がり過ぎないようにする、という自己調節機構が破綻するのです。
これが糖尿病と高血圧の関係性なのです。

年齢を重ねると発症するその他の疾患とは

年齢を重ねると様々な疾患のリスクが高まります。
その背景にあるのは高齢になってくると避けられない身体の機能や耐久性、免疫機能の低下であったり、年齢を重ねるまでに積み重ねてきた生活習慣の結果による障害、年齢を重ねた際に生じる機能変化などです。
高齢の方に発症しやすいのは整形外科的な疾患である五十肩、変形性膝関節症に始まり、免疫学的機序に基づいている関節リウマチ、感染症など多岐にわたります。

近年に注意が喚起されている生活習慣病に関連した死亡は年々増加しています。
その最たるものが脳卒中や心筋梗塞などの血管系の疾患です。
若いころからの生活習慣に加え、年齢を重ねたことによる新陳代謝の低下が血管を中心とした血行動態をより脆いものにさせます。
この脆くなった血行インフラが破綻することで命に関わる事態になることもしばしばです。

年齢を重ねてから割合が増えてくる疾患の最たるものが悪性新生物でしょう。
戦前に比べ事故や栄養失調、感染症で亡くなることが減少した現代ですが、長生きできるようになった代わりに悪性新生物は人口の半分が一生のうち一度は経験する疾患になりつつあります。
ヒトの体は毎日細胞分裂を繰り返していますが、毎日遺伝子に何らかのミスがある細胞が誕生しています。
その細胞を本来は免疫を担う細胞が攻撃し破壊するのですが、年齢を重ねるとこの免疫による異常排除機構そのものが弱まってきます。
このことが悪性新生物を致命なものにしているのです。

悪性新生物の産生には生活習慣による外的要因も強くかかわっていると言われています。
食道がんであれば暴飲暴食や喫煙習慣であるなど、これまでの人生の総決算とでも言うべきものが病気であるということもできます。
体が弱り始めても困らないよう、未来への負債はなるべく減らすのがいいでしょう。